Jリーグと欧州リーグの違い!
ということで、今回はJリーグと欧州サッカーをあらゆる視点で比較してみました。
レベルや経済力からの視点でJリーグと欧州サッカーって実際のところどうなの?
ということを考える上で必要となる情報をまとめてみましたので最後までご覧ください!
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実際のレベルの違いは?
それでは、Jリーグと欧州サッカーのレベルの違いについて考えて行きます。
ヨーロッパサッカーは、世界選抜のようになっていて選手も資金も欧州に集中しているので全体的にレベルがヨーロッパの方が高いのは、ある程度仕方ないですね。
技術
よく日本人選手は技術があると言われますが、ボール扱い、ショートパス、トラップに関しては優れていると思います。
ただ、ボールを奪うのも身体を当てるのもヘディングも技術です。
個人的にヨーロッパサッカーを見ていて感心するのはロングキックの精度。
細かく繋ぐのは日本サッカーはうまいので、ロングキックも使えるようになると攻撃の選択肢が増えてくるのかなと思います。
戦術
Jリーグは、戦術的にはヨーロッパと比較するとかなり遅れていると思います。
理由としては、結果以外に監督を評価することができるフロントがほとんどいないので監督に競争原理が働いていません。
日本人監督か外国人監督か以前にサッカーの内容で評価基準を持つチームが増えなければこの問題は解決しません。
スピード・フィジカル
日本人選手が劣っていると思いがちなスピードとフィジカルですが、日本人選手がヨーロッパでスピードとフィジカルを褒められたりしていますし、ヨーロッパから来た選手がJリーグは速いとコメントすることはよくあります。
スピードといっても俊敏性とトップスピード、判断の早さ、技術の速さがあり、日本人選手はスピードがあると評価されることが多いんです。
ただ、トップスピードに関しては劣っているかなと思いますね。
また、フィジカルに関してもパワーだけではなくヨーロッパではスタミナ、スピードなど身体能力の全体的なことを指すようです。
まとめるとJリーグはパワー、トップスピード、高さにおいては欧州リーグに劣っていますが、俊敏性、判断の早さ、技術の速さ、スタミナに関しては優れていると思います。
また、ハリルホジッチ監督が強調しているようにJリーグは、体脂肪率など食事や身体のコンディション管理に対して意識が低いといわれているので持っている身体能力を生かす為にも変えていってほしいところですね。
放映権・観客動員数
サッカーの質の違いだけではなく、経済力でも比較してみました。
プロスポーツの3大収入源は放映権、観客動員、広告費です。
広告費は放映権、観客動員に比例するのでここでは放映権、観客動員のデータを見ていきましょう!
欧州プロサッカー連盟(EPFL)は、2017年の調査で過去7シーズンのデータから観客動員力ランキングを発表。
1位はドイツ1部ブンデスリーガで1試合平均4万2388人
2位はプレミアリーグの3万5870人
3位はスペイン1部リーガ・エスパニョーラの2万6247人
4位イタリア1部セリエAが4位(2万2830人)
5位はフランス1部のリーグ・アン(2万499人)
では、Jリーグはというと・・・
J1が9位で1万7498人
J2が6603人で24位
となっています。
トップ5の国より日本は人口が多いので、比較すると少し寂しい気もしますが、1993年に開幕したJリーグは当時10チームでした。
わずか25年でJ1、J2、J3で57チームまで拡大させて平均観客数で9位というのは悲観的になる数字でもないでしょう。
2部リーグのJ2が24位に入っているのも地味に凄いことですね。
また、Jリーグが特殊なのは女性の比率!
40%と世界トップレベルに高いです。
プレミアリーグは90%近くが男性ですからJリーグのスタジアムが女性が行っても安全であることは素晴らしいことです。
今後は2010年ワールドカップをきっかけにスタジアムの観戦環境を改善させたドイツブンデスリーガから見習う点は多いでしょう。
2018年J1で陸上競技場でサッカーをしているチームが6チームもあることは、Jリーグがスタジアムに問題を抱えていることを象徴していますね。
サッカーの試合をサッカー場で行っていないリーグが世界トップになれる訳がありません。
またサッカーの経済力を見るうえで大きいのが放映権収入!
2017年シーズンにJリーグの巨額の放映権契約で話題になったのがDAZN。
1年間換算の放映権料はスカパー時代の50億円から210億円と4倍となりました。
では、世界トップと比較すると・・・
1位はプレミアリーグ2407億円
2位はブンデスリーガ1361億円
3位はリーガ・エスパニョーラ1103億円
となっていて、プレミアリーグとは10倍の差をつけられていますね。
また、海外放映権料はJリーグはスカパーと年間3,5億円で2019年まで契約しています。
プレミアリーグは年間1100億円でskyと契約していますが2020年以降はAmazonが放映権獲得へ向けて動き出しているそうですので国内放映権収入を海外放映権収入が上回る可能性も指摘されていますね。
衛星放送からネットへという動きが加速することで放映権収入が拡大していて、とくに海外放映権収入が大幅にアップするという流れにあることは間違いありません。
現在のJリーグの海外放映権収入はこうして見ると不当に安いので大幅に2020年以降は伸びるのではないでしょうか。
放映権収入が上がればそれだけ多くの人に見られることになるので広告収入も伸びていくことになります。
というわけでJリーグの経済力は上がっていますが、欧州サッカーも伸びているので差はむしろ開いているというのが現状のようです。
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資金力(年俸、強化費)
だいたい、サッカークラブの経営は株主よりもサポーターの力が強くて儲けても仕方がないので収支はトントンぐらいになります。
つまり、収入の大きさが資金力にそのまま反映されてくるわけです。
では、監査法人デロイトが、2015-16シーズンの世界のサッカークラブの収入ランキングを発表しているので見てみましょう。
1位 マンチェスター・U(イングランド) 6億8900万ユーロ(約845億円)
2位 バルセロナ(スペイン) 6億2020万ユーロ(約760億円)
3位 レアル・マドリード(スペイン) 6億2010万ユーロ(約760億円)
4位 バイエルン(ドイツ) 5億9200万ユーロ(約726億円)
5位 マンチェスター・C(イングランド) 5億2490万ユーロ(約644億円)
6位 パリ・サンジェルマン(フランス) 5億2090万ユーロ(約639億円)
7位 アーセナル(イングランド) 4億6850万ユーロ(約574億円)
8位 チェルシー(イングランド) 4億4740万ユーロ(約549億円)
9位 リヴァプール(イングランド) 4億380万ユーロ(約495億円)
10位 ユヴェントス(イタリア) 3億4110万ユーロ(約418億円)
ヨーロッパが上位を独占していますね。
Jリーグはというと2016年シーズンはトップが浦和レッズで66億600万円。
DAZNの分配金がこれから増えてくるとは言え世界のトップとは程遠いですね・・・
外国人枠
資金が欧州のトップリーグに集中している理由は世界中から選手も集中しているからともいえます。
日本人選手もトップレベルの選手はヨーロッパでプレーしてJリーグ以上のサラリーを貰うのが当たり前の時代になっています。
Jリーグと大きく違うのが外国人枠。
Jリーグが外国人は登録人数は5人で試合に出場できる選手は3人とアジア人1人(タイなどのJリーグとの提携国出身選手は日本人選手と同様の条件)なのに対して
ドイツブンデスリーガは「ドイツ国籍を持つ6人」+「クラブの地元で育成された6人」と契約していればあとは何人が何人いてもOK
EUもしくは欧州自由貿易連合(EFTA)に加盟している国の国籍の選手は外国人扱いされない。
イタリアのクラブ間で移籍した外国籍選手も外国人扱いされないのでほぼ無制限ですが、イタリアセリエAは1年で2人まで海外のリーグから加入する外国人を獲得できます。
イングランドプレミアリーグは、セリエAと同じくEUとEFTAの加盟国籍選手は外国人扱いされません。
21歳の誕生日を迎えるシーズンまでの3年間にイングランドもしくはウェールズのクラブに在籍した選手を8人以上登録しなければならないホームグロウン制度があります。
スペインリーグはアフリカ人選手とEU圏以外の国籍の選手は、登録・出場ともに3人までですが、スペインは2重国籍を取りやすいため、南米選手は数年スペインでプレーすると2重国籍を取って外国人枠から外れるケースが多いです。(日本は2重国籍を禁止しているので該当しません)
このように、Jリーグは外国人選手に対しての規制が厳しく日本人選手が大半のチームを作るしかないですが欧州サッカーは多国籍チームが当たり前となります。
また、規制がゆるい欧州サッカーでも日本人選手はほとんどの場合、外国人選手に該当するためワンランク上のプレーを求められることになります。
リーグの格差
リーグ内の格差もJリーグと欧州サッカー違いとして挙げられます。
例えばスペインリーグでは2強のバルセロナとレアルマドリードと下位チームのチーム人件費は30倍の差があり、国内1部リーグの中でも覆せない圧倒的な経済格差があり、そのため、ビッグクラブはブランド化されてスター選手が集まります。
サッカーは得点が入りにくいスポーツであり最も実力差が結果に反映されにくい球技でもあるので下位チームは経済力では負けても試合の勝敗はあきらめません。
ジャイアントキリングを楽しみにスタジアムへ駆けつけるわけです。
対してJリーグは2016年のデータではチーム人件費1位の浦和レッズが23億円に対して最下位のヴァンフォーレ甲府が7億円と3倍程度しか差がありません。
ジャイアントキリングと呼べるほどの格差はないといえます。
その代わりに毎年どのチームにも優勝のチャンスがあり降格のリスクもあるという点がJリーグの魅力。
実際に2014年はガンバ大阪が2011年は柏レイソルがJ2から昇格して翌年にJ1優勝を飾っていますが、欧州サッカーでは1997年のブンデスリーガでカイザースラウテルンが優勝したぐらい。
2006年イタリアのユベントスの例もありますが、順位ではなく八百長で降格処分となったので例外ですね。
イングランドでは、1978年にノッティンガム、1951年にトッテナム、1932年にエバートン、1906年にリバプール。
1888年にリーグ戦をスタートさせたイングランドでも3回しか昇格即優勝はないんですね。
フランスでは1950年にボルドーが昇格即優勝を果たしています。
こうしてみると2010年代に2回昇格即優勝があるJリーグは変わっています。
2018年シーズンもセレッソ大阪はカップ戦2冠にリーグ3位でしたが前年はJ2のプレーオフで昇格を決めたチーム。
ここまで差がないリーグも世界的には珍しいんですね。
Jリーグの何が起こるかわからない戦力の均衡ぶりはそれはそれで面白いんですが、これからはDAZNの放映権収入が順位によって傾斜配分されるのでビッグクラブが誕生するかもしれません。
最後に
いかがでしたか?
Jリーグ好き、欧州サッカー好き、どっちも好きという方いろいろいると思いますが、個人的には、スポーツはレベルに関係なく楽しめると思っていて例えば、甲子園で母校を応援するときにメジャーリーグとのレベルの違いは関係ありません。
地元クラブを応援するときにメッシ選手と比較する意味はありません。
「地元だから応援する」のが当たり前になって行って欲しいと思っています。
また、海外にサッカー観戦に行き、現地のサッカーファンと触れ合ってみて下さい。
彼らは、自分たちのチームを強いから応援している訳ではなく、故郷だから応援しているんです。
「あなたはどのチームを応援していますか?」
この質問に対して胸を張れる答えがあるとサッカーをより楽しめると思います!
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